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短編

優しい嘘とその顛末

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「ごめんね。他に好きな人ができたの」
 睦月くんの瞳が不機嫌に細められるのを直視できず、ギュッと目を閉じた。

 私と睦月くんは幼なじみ。幼稚園のときにお隣に引っ越してきた彼に、私はひと目で恋に落ちた。
『むつきくん、すき。およめさんにして』
『……無理』
 そんなやり取りを何度繰り返したことだろう。好きで好きでたまらなかった彼に、まさか自分から別れを告げるなんて思ってもなかった。
「……あ、そう」
 低い声で短く呟いた睦月くんが立ち上がる。暗い視界にドアの閉まる音が無常に響き、再び目を開いたとき、彼の姿はもうそこになかった。
「う……っ、く」
 見慣れた部屋の景色が、みるみるうちに歪んでいく。
 ――本当は、今でも好きなのに。
「ふ……え、っ、ひく、睦月く……う、ええ……」
 せつなさに悲鳴を上げる胸を握り締めながら、愛しい人の名前を呼んで泣いた。
 睦月くん以外の人を好きになるわけがない。ずっと一緒に、誰よりも近くにいたかった。でも、私の存在が彼の妨げになるのなら、こうするしかなかった。
 どんなに泣いても、睦月くんはもういない。せめて今は、思いきり泣かせて――

「――なにを悲劇のヒロインぶってんの?」
「うぇっ!?」
 変な声、でた。

 だって。いなくなったはずの睦月くんが、腕組みしながらこっちを見ている。
 ――な、なんで!?
「そんなに泣くなら、嘘なんかつかなきゃいいのに」
 近づいてきた睦月くんに、あっという間に押し倒された。
「穂花の嘘ぐらい簡単に見抜ける。おまえが他の男を好きになるはずがない。だけど、冗談でも許せないから――おしおきな?」
 至近距離から熱い瞳に射貫かれて、下半身がきゅんと疼いた。早くも、上も下も、ダム決壊……

 うん。やっぱり、離れるなんて無理。どこまでだって着いていく。
 ……くだらない嘘をついて、ゴメンナサイ。
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